産業用の機器・装置に使用される精密板金製のカバーには、複数の曲げを行い、溶接にて組み立てを行うものがあります。このような曲げ加工の箇所が多数あり、かつ、四方合せの溶接が必要な精密板金加工品は、それぞれの板金部品同士の角度を合せることが難しいため、角度のずれが発生しやすく、精度のばらつきも起こりやすくなります。また、角度の精度出しが難しいために、正確な位置での溶接組み立てにも高い技量が必要となります。

曲げ箇所が多数で、かつ、四方合せの溶接が必要なカバーなどの精密板金加工品は、切り欠け合わせや爪合わせをすることにより、角度のずれを防止することができます。また、切り欠き合わせや爪合わせによって位置のばらつきも抑制することができ、溶接位置不良トラブルも防ぐことができます。また、溶接作業者も溶接位置を正確に捉えることができるため、溶接作業自体もスムーズに行うことができ、溶接リードタイムを短くすることにもつながります。